昨日LIFE VIDEO通算10作品目の完成試写があった。
発注者はLIFE VIDEOのスタッフ。お父さんがこの春長年勤めて来た大学教授を退官するというタイミングで子供二人がお金を出して作ろうと思い立って受注したものだ。
(因みにウチは社内割引制度がありません。
というのは大体この45万円、60万円が原価割れしているので割り引きようがないのです。)
この完成試写、LIFE VIDEOの制作過程で非常に大きい山場です。

担当ディレクターのまさに七転八倒の流れとは?

インタビューシートをもらう。
写真を時系列で並べてみる。
その人の人生をディレクターが想像する。
インタビューに臨む(ここがどうなるか?がやはり最大のポイント)
インタビューで聞いた人生の断片がどこがどうつながっているのか?頭の中で何度もシュミレーションをする。
すると朧げながらその人の『ある形』が像を結び始める。
インタビューを全部書き起こしたものからそのパーツにチェックをしてみる。
そのパーツを編集でつないでみる。
字面ではわからないその人の感情の流れがつながった映像から流れ始める。
写真を見直す。
時代背景のライブラリ−映像は何を使うか考え始める。
少しずつ30数分にその人の人生を『切り取る』にはどのパーツとどのパーツを関連づけてれば見えてくるのか?という構成が形を表す。
ナレーションで全体像を整える準備をする。
音楽は長年一緒にやってきたH氏だから大丈夫(ここがズレないのは大変ありがたい)
最後の詰め。フレーム単位の調整をする。ここをちゃんとやらないと実は感情がスムースに流れないという致命的欠陥が出てくる事になるから、スーパーの出方、色、言葉の整理、などなど)
そして完成して
クライアントに完成試写に至るのである。
ディレクターはここまで「ああじゃない、こうじゃない」と一万回悩んでチョイスしているから
『この形しかない!と言う思いと、こうじゃない形もある!』
の両方の感情を持っている。
完成"試写"と言っている限りは、試写して直す余白は持っている。
しかし言ってみれば
あなたの肖像画を描きました。
「表現としてこれしかないんです!」てことだから、そう言われたらどうしよう?
とディレクターとしては思っている。

幸いにして今まで一度も直してくれと言われた事がない。
みんな、驚きと感動の目をしながら心から
ありがとう

と言っていただいている。
そして作り手としては七転八倒、一万回の選択の結果への評価であるから
これが最大の喜びの瞬間なのである。